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C-X&P-Xについて…

 2006年も間も無く区切りを迎えます…時の経つのは早いもので…
さてアケオマの時間に向かってどんどんタイムカウントは進むわけで、明けて2007年の3月には国産のジェット機が2機種のプロトタイプが揃ってロールアウトする予定でございます。川崎重工を中心に開発中の航空自衛隊向け輸送機C-Xと海上自衛隊向け哨戒機P-Xですね。
C-X

↑C-X模型
C-X透視図
↑C-X透視図
P-X

↑P-X模型
P-X透視図
↑P-X透視図
そいでその形式番号はどうなるのかしらん?、とふと想像したわけです。C-Xは多分、C-1に続く国産輸送機だから"C-2"で落ち着くと思うけれど、問題はP-Xですね。P-3Cの後継機だから"P-4"というのも…何となくしっくり来ない。だって国産の哨戒機は初めてだから、番号から言えば悲願の国産哨戒機らしいので"P-1"ということになるが、現用のP-3Cから数字が若返るのもどうかと思うわけで…当て馬的に"P-21"というのはどうだろう?…21世紀に開発された哨戒機ということで。
 これら2機種のドンガラだけを見比べると、新規開発の機体とは思えないほど、デザインがオーソドックスで新鮮味が今一つ。リスクを冒せない事情もありそうだが。今更だけれども、ボーイングのC-17やP-8を買えという選択も個人的には、アリだと思う…C-17はC-Xの2倍のペイロード(C-Xの30t台に対してC-17は70t台)。P-8はP-Xと搭載機材が共通化される(主に対潜機材やデータリンク。ただP-X開発当初はP-8の開発は煮詰まっていなかった)。アメリカもFS-X開発時に日本に日米共同開発を強制した強引さも無いので、さっさとC-XとP-Xの開発に進んだですが、米国もあまりこの手の機体の開発には、戦闘機のように四の五の言う神経質さは無いようだ。確かに技術的なトピックスも細々したことを除けば全体的には乏しい。P-Xが操縦系統にフライバイライト(フライバイワイヤーの電気信号・電線の組み合わせを、レーザー・光ファイバーの組み合わせに置き換えたもの)を採用したり、国産開発のAESAレーダーを機首に装着するとか…くらいだ。これまでの開発は比較的順調なようだが、C-Xの場合はそれほど遅延することは無いと思うけれど、電子システムの塊であるP-Xの方は遅滞無く進むのか、ちょっと心配である。かつてのFS-X/現F-2が機体強度不足や、目玉のAESAシステムを採用した火器管制システムのトラブルに悩まされたのは記憶に新しいところだ。
 ところで昨今、このC-XとP-Xの民間利用が盛んに喧伝されているが、他にもUS-2やMJやホンダジェットと言った国産旅客機がこの期に及んでぞろぞろと出てきた。オーダーメイドに近いビジネス機であるホンダジェットや、飛行艇であるUS-2、貨物輸送機のC-Xの3種類は別として、MJとP-Xを原型にした民間旅客機に関して言うと…何で一つに出来ないのかなという思いが強い。P-X開発の直前にも経産省は、これをYS-Xにしたかったようだが、どうにもお流れになっている。そして日本の各航空機メーカーがまたも、個別にアピールしている。これを見ると(?)と首を傾げたくなる。技術的には標準的なものを作れるのだが、果たしてその販売網を世界スケールで構築できるほど日本航空産業は規模が無い。それが過去のYS-11の教訓のはずなのだが…国内企業を整理統合して体力を強化し、それでも足りなければ何処かの国とタイアップしていくとか、やれることはあると思うんだけど…このままでは、またせっかくのこれらの民間機・旅客機開発も雲散霧消しそうで暗い気持ちになってしまうなぁ。もっと確りしてよと思うわけです。
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  1. 2006/12/31(日) 15:51:16|
  2. ミリタリー

超陸戦兵器とは(?)…

 先日…と言っても2週間ほど前…近くの本屋で、「超陸戦兵器」(アリアドネ企画・河津幸英著)といういか燃えなタイトルの本を仕入れた。以下のような装丁の代物。
tyou

内容と言えば、二千五年当たりの軍事研究が特集した米陸軍の次世代計画FCS(Future Combat System)関連記事の総集編である。それなりに面白かったんだが、ほとんど同じ記事をそのまま転載している割には値段が高いと思った。それに内容的には米陸軍のFCS計画のサイトと共通項がある。そんでその米陸軍のFCSのリンク先は以下の通り。
http://www.army.mil/fcs/
英語力の弱いオイラにはどうもちんぷんかんぷんだが、英語がわからなくても、ちょっとした動画ビデオが再生できるので楽しめる。何だか容量は食うが、ゲームも無料でダウンロードできるようだ。オイラのパソコンは要求されるスペックに対して性能的に乏しいので、取り込みはしていないが、好きな人は試してみると好いかも。

さてFCS計画の概略を知るだけでも、資料的な価値はあると思う本書だけれど(←価格が高い)、基本的には重量級の機甲師団から、中量級の空輸が可能な空挺に近い旅団を作ろうと言う構想のFCS。ただし現行師団の重車両は主力戦車のM1やM88A2戦車回収車の60tクラスを例外として10~30t台である。翻ってFCSの車両を見ると平均して20tクラス。車種別に見れば、現行の車両から増えるものもある。要は共通の車体を採用して部品調達といったもろもろの効率を追求することが主眼のようだ。発想自体は悪くない。将来的には主力戦闘車両のダウンサイズは趨勢だと思うけど、イラク戦における市街地戦闘では、60t超級のM1戦車でさえ破壊されて、鈍重な装甲車両の脆さを露呈している中でFCSに先駆けて導入されたストライカーの装甲の貧弱性は想像に難くない。それでFCSも重量規制を緩和して、その分だけ装甲量を増やしている。対戦車ロケット弾対策は、リアクティブアーマーやアクティブアーマーである程度確保しているようだが、高速の運動エネルギー貫通弾や、地雷のような手作りの仕掛け爆弾に関してはお手上げのようだ。車両の装甲を増やせば増やすほど、狭隘な市街地では身動きが取れなくなってしまうから、FCSが目指したトレンド方針とは逆行する。装甲を増やすだけの受身対策よりは、こちらからいち早く能動的に、ネットワークを介して敵を見つけ出すか…先手必勝で相手を制する以外に手は無さそうである。そのためには一段とロボットの数を増やさねばなるまい。例えば爆弾の匂いを嗅ぎ付けるようなロボット犬やロボット蜂を、それこそ無数に持ち込むような事態が実現しない限りは、安全は確保できないのかもしれない。
FCSのサイトで見た動画でもやはり分散展開したユニット同士がネットワークでリンクして戦場全体を支配するという形である。ただしこのネットワークがジャミングされたり、現在より大容量のデータを高速でやり取りするネットインフラ自体の安定性や堅牢性がどの程度担保されるのか良くわからない。
FCS開発の目玉である自動化推進の中で、ロボット車両に大事な自動運転システムの開発がロボットカーレース開催に象徴されているように進み始めているので、初歩的なロボット戦闘車両は何とか実現できそうだ。しかしロボット車両と歩兵が一緒に行動中に敵の銃撃を受けたとして、歩兵がロボット車両を楯代わりにしようとしたら、ロボット車両のFCSが自動的に攻撃回避を優先したために、歩兵を置き去りにしてしまい、結果的にロボット車両は無事、歩兵は傷ついたみたいなシナリオも考えられなくはない。素人考えだが、このようなクルティカルな戦況での行動は、ロボットの自動運転モードが取り敢えず実用化されたとしても、人による遠隔操作が無ければ、ロボットの行動はまだまだ信用できないように思える。それにターミネーターに近いヒューマノイドロボットに関しては一切、登場していないのは寂しい限り。この分野に関しては是非とも日本に実現して欲しいところ。
主役になる有人の戦闘車両は共通の車体で、両輪にゴムクローラーを履いた装軌式を採用している。ハイブリット駆動システムと2マンクルーシフトのグラスコックピットという高級なシステムだ。日本も新戦車や機動戦闘車を個別に一から開発するくらいなら、このFCS計画に一口乗ってみるのも手かと思う。
新戦車(TK-X)
↑新戦車の想像図
機動戦闘車
↑機動戦闘車の想像図
FCSの情報が開発段階から比較的オープンになっているのは、ステルス機開発のようにブラックボックス的な要素が無いからだろうが、誰でもアクセス可能な汎用技術は日本の得意とするところ。案外、対等な日米共同開発になるのではないかと思う。ただ従来のようにアメリカが主で日本が従と言う立場からすれば、自前で出来ることは自前主義でやりたいのも判るが、先細りの予算の中では生産コストや研究開発の諸々のコストダウンが大事だ。共同開発の方が技術の他流試合も出来て得るものも大きいと思うのだが…。
技本の先進歩兵装具
↑技術研究本部で開発中の先進装具
FCSの次世代歩兵装具であるFFW(Future Force Warrior)は、モバイルの通信機器を満載した格好であることに変わりは無いが、それに対応する日本の技術研究本部の物は、まだ開発途上であるせいか、既製品を寄せ集めた感じ。FFWに比べればその洗練度は…である。
リアライブ・空気式のロボットスーツ
↑松下製の空気式パワーアシストシステム
サイバー大ン者のロボットスーツ
↑世界的に有名になったロボットスーツHALシリーズ。
それより上の例にあるようなロボットスーツの応用は、このFCSの本中では具体的にはまだ見えてこない。アメリカの国防総省から技術協力の以来を受けたと言う日本のロボットスーツは介護向け作られているが、米国が機械化歩兵向けにしている研究開発はどの程度進んでいるのか、興味のあるところである。このようにデジタル化の最先端を着々と進む同盟軍アメリカに対し、日本の陸上自衛隊のデジタル化の現状は、米陸軍に比べれば10年程度遅れているとされているが、共通のソフトウェア無線機を日米で共同開発するとされているので、そのギャップをキャッチアップするのは、技術的には比較的容易に達成可能と思うが、後は予算的なモノだろう。この分野もやはりしばらくは、アメリカの支配に置かれるのは間違いないだろう。日本から発信されるアプローチというのは、ほとんど無いに等しいので…。

  1. 2006/12/26(火) 18:30:00|
  2. ミリタリー

日本のミサイル防衛(MD)について…

お蔭様で我が日本酷は、DPRK国の弾道ミサイルの脅威により、米国様の主導するミサイル防衛(Missile Defence)計画にまんまと填まり、徐々に泥沼に引きずり込まれているわけでございますが…まだドロドロってわけでもないと思うけど…このMD兵器体系が現代の大艦巨砲主義の産物にならなければとせつに祈る次第でございます。
 さて日本もそのミサイル防衛の研究開発では一翼を担っていますが、今月の技術研究本部のトピックスにもその研究開発の進展状況がupされていました。今回は日本の計画しているMD兵器体系の主力を担う次世代型SM-3に搭載される直撃式キネティック弾頭のDACSと呼ばれるスラスター試験の模様ですが、下の写真はそこからパクッた写真れす。リンク先では映像もあるので詳しい模様はそちらを参照にしていただくとして…流れ的には架台から垂直に空中に飛び出して、空中ではスライド・ホバリング・首振り・軸を45度に保持した状態での機動などを披露していました。4方向にブラストを吹き上げて弾体のバランスを取るメインスラスタやサブスラスターの炎の微調整の様が撮影されています。
http://www.jda-trdi.go.jp/topics.html

DACS 跳躍直前

DACS 空中に跳躍

DACS 空中のスライド移動

DACS 空中で45度中心軸回転

 この手合いのキネティック弾頭システムは、アメリカではスターウォーズ計画の産物として90年代初頭には試験には成功していたのですが、それに15年遅れで日本は同様のシステムの実験に成功したのですが、まぁ必要が無かったので開発してこなかったわけですねぇ。時代は変わったもんです。しかしリンク先の映像に出てくるDACSのスラスターの動きには、惚れ惚れするように見蕩れてしまうんですが、それでも100%の命中阻止率は実現不可能です。要は100%にどれだけ近づけるかなんですが、素人の自分には未知数です。さてこのサイドスラスターは、低軌道とは言え、空気の無い大気圏外で作動するために、機動制御には空力フィンなどではなく、小型ロケットシステムを内蔵しているのですが、ロケットは推力調整の容易な液体式と思われ…固体式だと構造は簡単で安上がりですが、燃え尽きるまで出力調整が効かないので、出来ることはミサイルの方向を変えることくらいです。それには、以下のようなノズルに内蔵されたフィンを使ってロケットブラストを制御するスラストコントロールが可能です。下は短射程空対空ミサイルAIM-9Xサイドワインダー。
AIM-9Xの推力偏向装置

まぁ同じミサイルでも大気中で機動するサイドワインダーと、大気圏外で機動するキネティック弾頭では、環境条件が違うから同じモノにはなりませんけども…DACSの動きに魅せられたように、サイドワインダーのTVCにも同じようなフェチズムを感じてしまうのです。
http://www.jda-trdi.go.jp/topi1804.html#1
20061226001734.jpg

キネティック弾頭の他にも日米共同開発のアイテムは上のリンク先にあるクラムシェルや、
20061226001947.jpg

2段目のロケットモーター、
SM-3用赤外線画像センサー

弾頭の赤外線画像シーカー。これらのシステムがSM-3の次世代型ブロックⅡに組み込まれて実戦配備に入るのは少なくとも10年先ですかね。それなりに数が揃えば良いのですが…やっぱり最後は資金の問題になるでしょう。
  1. 2006/12/26(火) 00:03:17|
  2. ミリタリー

役所は何時もながら…

閑話休題…日本の武器購入。

 航空自衛隊のF-4ファントムの後継となる次期戦闘機(F-X)計画では、最高級品のこのF-22ラプタンを推したい現場部隊ですが、それこそ配備できる数が知れていると言うもの。自衛隊の買い物は他にもミサイル防衛機材の購入で汲々なんですから、無い物強請りは止した方がいいんじゃないでしょうかね。高価なステルス機よりも、搭載品がF-22ラプタンよりバリエーションが多くて安いF/A-18E/Fスーパーホーネットや、もう少し我慢して同じステルス機でも安いF-35ライトニングを導入した方が数を揃えられるからねぇ。F-22ラプタンは確かにステルス性や機体性能の面ではアドバンテージはあるものの、アビオニクス・システムや搭載兵装はF/A-18E/Fスーパーホーネットは同等レベルだと思う。外身のドンガラに性能差はあっても質的には同等なら、より数を揃えられる選択をすべきだろう。これから相手にしようとしている中国軍の多数の航空兵力を前にしたら俺はそうするけどねぇ。個人的には民主党がF-22をリース方式で導入してみたらという方針をパクッたのだが、次世代の本命であるF-35の生産が軌道に乗る間の一定期間をF/A-18E/Fをリースした後に、まとめてF-35を買う方式が好ましいと思うが、将来的には建造中のヘリ空母にも中国海軍や韓国海軍の空母に対するカウンター戦力としてこのF-35は必要な要素になるというのは想像に難くない。だから高コストなF-22ラプタンで無駄な金を使わないで、F-35の通常型とSTOVL型の両立を念頭に航空戦力の構成を図るべきだろうと思う。

 さて航空自衛隊のF-22待望論と同様の無い物強請りは、空自の専売特許ではない。陸上自衛隊が陸自全体のネットワーク化の旗頭だとか言って導入したAH-64Dアパッチも高価すぎて数が揃わない始末。そんなに高価な大人の玩具を揃えたきゃ、隊員自ら給料を削って買え!!。と云いたいところだが、例えば陸自では小銃のレーザーサイトや照準器などのアクセサリーは、部品単位で個人自腹購入していたというのは比較的有名な話。同じように私物のパソコンからウィニーで大事なデータがネット経由で外部流出したのも、官給品が行き届いていなかったということが大きな原因。これは事務処理に使えるパソコンの数が少ないので、仕方なく私物を公私混同で使っていたからだとされる。このように昔から自衛隊は大物の正面装備は贅沢なものを買いたがるが、細かな補給品などの後方装備は得てして後回しにされて来た悪弊があるが、人件費が予算全体の半分を食っている状況では、やはり人件費にもメスを入れないとダメだろうね。確かに昨今の韓国や中国を見れば、日本の防衛力の強化は必要に思うが、その費用の捻出はコストダウンや人件費カットが徹底されないと国民は理解しないだろう。やってることが民間企業や他の先進諸国の軍隊に比べればまだまだ甘いと思うのが率直な感想だからね。さすがに放蕩三昧をし尽くして財政破綻した夕張の役人連中が、早期退職という逃げ出すには最後のチャンスに、職員総数の1/3が殺到したような見苦しい事態にはならないと思うが、何だかなぁ…お前らも財政破綻の片棒を少しは担いだんじゃねぇのか、その責任は最後まで全うするのが役人の本分じゃないンかい!!と俺は思うのだが、このまま行くと日本のそこかしこで、同じような見苦しい事態が多発すると思うんだが、日本の武器調達にも似たような、放蕩三昧の傾向があるよな、無いような…そのツケが将来どういう形で廻ってくるのか不安ですねぇ。軍隊と地方自治体を同列に論じるのもどうかと思うけれど…まぁ現場の制服組と背広組の覚悟の差と言うのはあるかもしれません。
  1. 2006/12/25(月) 18:05:42|
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2006年もあと残り僅か…

生来のめんどくさがりの性格のせいで…日記・週記・月記にすらなっていないこのブログ…世の中はクリスマスというのに、何の予定も無く、のほほんと過ごしておりましたが、この年末にかけては少しはミリタリー関係に、ちょこちょこっとしたニュースがありました。
ロッキード・マーチンF-35初飛行…06/12/15。
飛行中のF-35プロトタイプ
↑飛行中のF-35。着陸脚が展開している状態。
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200612161840&photo=zoom&ts=53744ad1bc288cce7c4b84b4b60c65acea3b2aef
F-35ライトニングの初飛行

この写真は上のリンクから拾ってきたもんですが…さておそらく米国製で最後の次世代有人戦闘機になるであろうF-35ライトニングが漸く進空しました。ぱちぱちのぱち(祝福の拍手)で、取り合えず開発陣は、ほっと一安心と同時に、これからが正念場という感じでしょうか?。しかし見れば見るほど、下のF-22ラプタンの廉価版と言った感じ。同じような離着陸シーンの写真だけですが、上のF-35の飛行中の写真は、寸詰まりのラプタンだすなぁ。昔の米海軍の艦上戦闘機F-8クルセイダーと、それを原型にした艦上攻撃機A-7コルセアⅡに似たケースかもしれないですね。A-7はF-8を寸詰まりにしたようなズングリムックリのデザインでしたが、自分的にはスマートなF-8よりA-7の方が好みでした。だからF-35の方がF-22より好きですね。F-8とA-7の構図が、このF-22とF-35にも当て嵌まりそうな気がします。
F-22の離着陸シーン

開発製造元が同じですからデザインが似通うのは当然としても、ぱっと見の素人にはどっちがどうとは判りません。小さな写真ですから拡大すれば、その仔細は良く判ると思いますけれど、斬新さが無いというか、面白味に乏しい米国製の次世代戦闘機です。F-22ラプタンは高価すぎるのがネックで、米空軍でさえ、数が揃えられず四苦八苦。輸出には議会の理解が得られず不透明。そんなこんなでメーカーとしての本命は、F-22ラプタンよりF-35ライトニングⅡなわけですが、初飛行には漕ぎ付けたものの、開発の進捗状況はご多分に漏れず遅れ気味だそうで。まぁ国際的な共同開発であるし(←日本も紛い物の心神を作るくらいなら高度なパートナーとして共同開発に加われば良いだろうにと思うが…)、もう既に何カ国も購入契約が結ばれているので、開発中止ということにはならないでしょう。それこそ開発を中止してしまうことの諸々のリスクが大きすぎますからねぇ。という理由から個人的にF-35計画に関しては楽観しているのであります。

捕捉

ちなみにF-35のステルス性能は、柄の大きいF-22に比べて劣っているのだそうですが、正面のレーダー反射断面積はF-22ラプタンが0.0001から0.0002㎡。F-35ライトニングⅡでは0.015㎡だそうでこの数値だけ見ると、7.5倍から15倍もRCSの数値が高いのであります。単純に考えると、F-22よりF-35の方が二周りほど小さいのですが、正面のサイズはあんまり変わらないとしても、トータルで見れば小さい方が見つかりにくいと思うのですが、どうやら製造や整備コストを下げるためのようです。例えばF-22などに多用されたノコギリ状の扉加工を極力減らして、従来の直線的な加工を用いているようです。これはレーダー反射には、あまり良くないようですが、その対策として扉の内側に電線を配置して、そこに電波反射を弱める信号を流すのだそうです。これなどはちょっとしたアクティブステルス(←敵の電波と同じ周波数で、逆位相の電波を放射し、レーダーの反射波を打ち消すとされる)の初歩と思われますね。F-22ラプタンやF-35を含む最新鋭のFCSに用いられるAESAレーダーも将来的には、このアクティブ・ステルス機能を獲得するでしょう。他にも送信波の出力を上げることで、敵の電子機器を焼ききったり、空中の適当な部分でレーダー波をクロスさせて、あらぬ電波発信源を作り出し、パッシブ・レーダー・ホーミングのミサイルを欺むいたり、相手のレーダーをジャミングしたりと多種多様なことが出来るようになると思いますねぇ。他にもF-35のジェットノズルは従来の円筒形ですが、先端がギザギザ加工されたLOANというものになっています。これもレーダー反射の抑制と、ギザギザにすることで、冷却効果を高めてエンジンの排気熱を下げるんだそうです。ただギザギザにするだけでは冷却効果はほとんどありませんから、ノズルを2枚構造にしてその間からエンジンのブラストに冷却風を混ぜてみたり、さらには別な冷却材のタンクからコールドガスを引っ張ってきてみたりすることなどが考えられますが、ただこれでエンジンの温度が何度まで下がるかは良く判りませんが。素人に考えられる赤外線ステルス対策と言えばこんなところでしょうか?。後は視認性に関するステルス技術ですが、機体のサイズやデザインは重要になります。要するに小さく造れば済むのですが、ダイエットするには自ずと限界があります。後はカモフラージュ塗装をして如何に見つかりにくく仕上げるかの勝負ですが、戦闘地域によって背景になる色彩はまちまちですから、その都度、塗り直すには手間隙が掛かるというわけで…この分野での技術革新は、具体的な形になって見えてはいませんが、理論的にはフルカラーの電光掲示板のようなもので表面を覆い、そこにに背景の映像を表面に映してやれば、ちょっとした光学迷彩(別名:アダプティブカモフラージュ)となるわけですが、この根幹技術になりそうなフィルム状のシートディスプレイというのが、電子ペーパーや有機EL(OLED)として登場していますが、まだ大画面化などに難点があるようなので、この分野への応用はもう少し先になりそうです。他の方法としては、ディスプレイ・フィルムを貼り付ける画像投影式以外にも、誘電エラストマーと呼ばれる伸縮する人工筋肉を下地に、その上にカラー色素を仕込んだマイクロカプセルで覆い、基盤である人工筋肉の伸縮によりミクロサイズで表面フィルムの反射率を変えてカモフラージュとする簡易な電子ペーパータイプも想定されます。これなどは色素胞を筋肉で伸縮させるイカやタコの原理と同じものです。可視光域のカモフラージュではカラー色素を包含するマイクロカプセルを何層かに分けることで、画素のフルカラー化を達成し、表面の映像を周囲の風景に合わせることが出来る。ただ画素当りの応答速度が圧倒的にフィルム・ディスプレイ・タイプに比べて遅いなどのデメリットはありますが、OLEDを使用するものより、自ら光は発しないというメリットがあります。
日本で開発中の先進技術実証機(心神)

ATD-X(心神)の電波反射計測用の実物大模型

上の2枚は先進技術実証機(ATD-X)として技術研究本部で研究開発が進んでいるものですが、"心神"というネーミングも(?)ながら、その相変わらずなパクリ姿勢には脱帽です。小型の和製ラプタンといったところです。研究開発の途上なので、実物のデザインは変更の可能性があるとのことですが、まぁ検討すべきソースがマスゴミ発表や、ネット上で集めた乏しい資料しかないので、これらの範疇でしかモノをしゃべれないのが痛いところ。さて上の模型をじっくり見ると判ると思いますが、機体はラプタンと同じ双発スタイルですが、ノズルはかつてのX-31のような3枚の偏向パドル方式を採用しています。アメリカやロシアなどの推力偏向システムは、従来の円筒型ノズルをぐりぐり廻す三次元制御が可能なタイプが開発されており、それに比べると簡素な作りだった単発機のX-31はこのパドルを外側に広げることでエアブレーキにすることも出来るが、双発の心神では内側のパドル同士の干渉が気になるところ。下の黒い模型は電波反射の実測モデルですが、全身真っ黒なのは炭素繊維製なのか、電波吸収材でコーティングされているからでしょうかね?。またキャノピーの後方視界の確保や、機首に散見される突起物を見るとレーダーステルス性に問題は生じないのかという素人的な疑問はあります。推力5t級の双発機で離陸自重が8tクラスという小型実験機は、2014年度の初飛行を目指しているとのこと。この心神開発がスケジュール通りに進捗しても、JSF/F-35の初飛行からほぼ10年遅れですね。まぁ日本も欧米に比べて周回遅れの航空技術を少しでもキャッチアップするのに、この手の技術開発は必要だと思いますが、新技術の開発項目といっても、あまり目新しいアイテムは無いんですね。"心神耗弱"という精神病理学的な言葉もありますように、この心神機のためにサイコミュシステムのような精神的なマンマシンインターフェイスを開発しているなら痺れますよね。余談ですが、脳波と脳血流の光計測技術を組み合わせてヒューマノイド・ロボットを制御するヘッドギアを作ろうという民間の試みがあるので、応用してみると面白いかもしれないねぇ。脳裏に思い描くだけで、飛行機が操縦できるとしたらわくわくしますね。

韓国で研究開発中の次世代戦闘機

X-36無尾翼試験機

上は何処かで拾ってきた韓国で開発中とされる次世代機の模型。韓国軍籍らしくアメリカのそれに似た韓国の国籍表示が描かれています。デザイン的には無人機モデルが作られたアメリカのX-36無尾翼機を双発にして、垂直尾翼を付けて、主翼の平面形を単純化したという感じです。まぁ韓国も日本と同じようにパクリ根性旺盛なのでしょうか?。ちなみに下がそのX-36試験機。遠隔操縦の小型無尾翼機ですが、10年ほど前に試験飛行がなされています。このデザインは結構、俺好みでした。実機は飛んではいませんが、余談ですが作家の大石○司氏による新世紀日米大戦シリーズでは、空想の世界で大活躍してますね。そのセンスから見れば、韓国機のスタイリングは、X-36よりは幾分後退しているというか、シックなものになっている気がします。ただ日本製の心神よりは鋭気に富んでると思いますな。

中国が開発中の無人戦闘機・暗剣

上は中国で開発中との無人戦闘機。暗剣/ダークスウォードのコンセプトだそうです。うーん何処か(←アメリカ)で見たようなデザインじゃないかとも思うのですが、それから時間が経過するにつれて、この手のデザイン・エッセンス的なものは既に万国共通の似通ったものになっているということでしょうか?。少なくとも元祖アメリカは別格として、日本・中国・韓国の航空機業界の技術レベルは、ほとんど差が無いか、このコンセプトを見ると逆に日本が中国に引き離されつつあるように思えてくるのであります。デザイン云々の前に中国の航空機産業の方が日本より規模が大きいのは事実なので、日本と中国の体力差から技術のギャップが生じなければ良いなと心底思っております。
  1. 2006/12/25(月) 18:00:00|
  2. ミリタリー
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